[#0316首相官邸前アクション]の現場から課題

「#0316首相官邸前アクション」とハッシュタグのついた今回の官邸前デモに行って来た。
いつもは夜に行われることの多い首相官邸や国会前でのデモ活動だが、今回は土曜日の昼に行われることになる。
首相官邸前に一番近いのは国会議事堂前駅の3番出口だ。
平日夜に国会前や官邸前でデモが行われる場合、ここは封鎖されることが多かった。
カマボコ(機動隊車両の通称)は多く止まっており、警備も厚い。
ところが、本日に至っては極めて警備は軽微なものに留まっており、軍隊のように動く姿は見られなかった。

今回会場を見渡して見た限りに於いて思うのは、全体的に60代が多かったという事だ。
いや、平日夜のデモは仕事帰りのサラリーマンが多いのだが、土日のデモになると、60代の割合が一気に増えるように思っている。

実は政治運動の主流層は今も60代

私はかねてから、憲法改正問題は9条ベースで語らない方が良いと言ってきた。
とは言え、共産党をはじめ、社民党も改憲ストップは9条をベースに活動を展開している。
以前に「共産党は古い支持者を切り捨てて新たなファンを獲得した方が良い」と言うツイートを見たことがある。
だが、今回の官邸前デモを通してわかったのは、今も左翼の政治運動の主力は60代なのだ。
このことは前回、武蔵小杉で共産党演説会に取材した際、聴衆の主要年齢層とほぼピッタリ合致する。

参考記事

今回のデモを取材してわかったことは、共産党は60代の支持層を切り捨てることは出来ないということだ。
確かにネットには若い左翼もいるが、現場で参加していた若年僧は全学連の学生くらいで、今もかつて学生運動の時に前線で頑張った層が前線に立っている。
勿論、中村あや氏が都議選に立候補していたあの年は、秋葉原や新宿で安倍辞めろコールが響いた。労働層もたくさんいた。
しかし、やはりテーマにもよるのか、今回の辺野古の問題は東京で前線に立ったのは60代。まさに9条イシューの層が前線に立って気張っていたのだった。

 

60代左翼の強みは横の繋がりにあった

それにしてもデモの始まりから解散を見守ってわかったことが、一つだけある。
60代のデモ参加者の多くが”お一人様では無かった”と言うことだ。
これはどう言うことかというと、60代左翼は横の繋がりが深いことにある。
今回のデモについては、取材動画もいくつか持ち帰っているが、その取材動画についてはまだ解析ができない。
ただ、休日デモの参加者を見る限り、全般的に横の繋がりが深いことが、デモ活動の継続には繋がっていた。
2018年に行った国会前デモでは2万7千人くらいまでいったデモがあったのだが、すっかり人数も減ったように思える(今回は緊急告知ではなかった)。
安倍政権による強行採決は連発しているので、活動に対する疲労感もあるのかもしれない。
それでも60代の言わば旧左翼と呼ばれる層は今も地道に活動を継続している。その継続力の秘訣は横の繋がりにあるのかもしれないと思う、官邸前アクションであった。

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