AIで居場所を失った人間を救うのはBIになる

以前、BI(ベーシック・インカム)の是非を巡ってフォロワー同士と言うか、私もまた入って相互フォローの人と争ったことがある。
一応私の立場を明らかにしておくと、ベーシック・インカムには消極的賛成の立場であり、これから迎えるであろう「大失業時代」はベーシック・インカム無しで生き抜くことは不可能だ。
もちろんBIを導入すれば既存の社会保障制度は全て破壊した上でのスタートになるから、今まで以上に健康に気を使わなければならないのは言うまでも無い。
埼玉の大学病院ではまさにこれから起こるであろう、大失業時代の幕開けを予見させるニュースが入っていた。

大学病院で導入されたAI搭載の清掃ロボットは、何と大学だけでなく、人間も清掃してしまったのだ。
27人いた清掃職員は22人まで減らされた。病院という職場の特性上、恐らくその5人は配置転換が難しいだろう。
配置転換をしたか解雇したのかはわからないが、配置転換をしていたとしても、最終的には自己都合退職に追い込むだろう。
AIは確かに万能では無いが、ある特定のオペレーションに特化させれば人間より遥かに優秀で、更に24時間365日稼働できるオマケ付きだ。
実現可能になるのはまだまだ先のようだが、例えばコールセンターの完全AI化を達成できれば、そこで働くオペレーターは一切不要になる。
せいぜいAIを管理できるSEがいればよく、しかもコールセンターの仕事は大半がアウトソーシングであるため、契約が切られる時はいともアッサリと解約されるであろう。
その時、働いていたオペレーターはどうなるか。
言ってしまえば失業をし、路頭に迷うことになる。

BIでしか救済手段は無い

AIによって起こる失業は、BIでしか解決手段は無いだろう。
「BIが無ければ無能はAIに駆逐される存在となる」
これは私の相互FFの一人が言っていたことだが、これはまず間違いがないと今回の事件で確信した。
過去のアンケートではそうした未来がイメージされているからか、BI賛成派4割にのぼっている。

BIで肝心なことは導入にあたり、既存の社会保障は破壊されるということが大事な観点だ。
ならばこう思う人もいるかもしれない。
「BIなんて導入せずに生活保護で国民の生存権を保証するべきじゃないの?」と。
しかし、国は無限に借金できるわけではない。よく「国の借金から国民の資産が生まれる」という人がいるが、では「国民資産が借金から生まれるならいくらでも国は借金できるのか」というと、それはそうでもなかろう。その行先はジンバブエ然り、アルゼンチンだ。
そして今の日本は財政健全化は喫緊の課題である。
国の借金が無限にできるものでは無い以上、生活保護を受けさせない体制作りは必要だ。
かつて橋下徹が提唱した生活保護現物支給と有期化は大変評価すべき内容だが、社会保障制度に関してはより一歩、二歩と切り込みが必要であろう。徹底した圧縮が必要であることは言うまでもない。
それを唯一解決する手段がBIだ。BIというと竹中平蔵が絡んでいるということで左派から猛反発が出ているが、しかし国家の財産は無限では無い。
国家の財政は無限では無いが、AIによって仕事は追われると言うことはこの先起こってくる。
その場合、あらゆる社会保障を圧縮し、BIにすることで失業しても生活を最低限生きれるだけの範囲は保持できるようになる。
結局のところ、AI時代で生き抜けない人の活路はBIしかない。

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