頭を抱えさせるカスタムキャストのVtuber

私の元にVtuber案件がやってきたが、ついぞ凍結と言う結末を迎えることとなった。
実はVtuber案件は複数呼ばれたのだが、そのどれもが失敗に終わり、悲惨な末路を迎えている。
私としては採算が取れないことが分かり切っていた事業ではあるし、基本的にノータッチでやりたかったのが本音だ。
元はスマホアプリ開発の勉強のためにインストールしていたUnityもあり、ノンプログラミングでUnity製Vtuberを作る方法もあるらしいので、Unityに精通した人間がいてVtuberを作れるなら、まぁ良かったのかもしれない。
しかし、肝心のPJスタートに当たって出てきたソフトはカスタムキャストであった・・・。

カスタムキャスト。
このソフト名を聞いた瞬間にため息を禁じ得ない。
一体カスタムキャストはどこの会社の製品だと思っているのだろうか。
ドワンゴがどんな会社で、どんな規約を掲げていて、根本的な設計はなんなのか。
そこを考えた時に、左派系の政治系Vtuberを作るに当たっては、カスタムキャストと言う選択肢は必然的にないはずなのだ。

全面同意と言うわけではないが、正直に行って左派Vtuberの動画がショボいことは同意だ。
根本的な作り込みが選挙に行かなかった4922万人(2016年)向けにはなっておらず、サムネだけでリベラル先生のありがたいお言葉動画になっているのはわかる。
そしてカスタムキャストの開発元であるドワンゴと言えば、ニコ動で桜井誠や京本和也が縄張りとしている領域だ。カスタムキャストの利用規約第8条・禁止事項には、最後2つにこのような規約がある。

  • ⑱本アプリが予定している利用目的と異なる目的で本アプリを利用する行為
  • ⑲運営会社が不適切であると考える行為

この禁止行為18と19はドワンゴが後出しジャンケンで「これは本来予定してる使い方と違う!」と言える領域であり、カスタムキャストを使うのはリスク大として、私は一貫して反対の立場を取っている。
Vtuberにしてもビジネス的視点を持つと、大企業のプロモーションでも無い限り採算を取ることが非常に難しい。
既にVtuberそのものが乱立した時代であるし、飽和状態に突入している市場では、今後はオーソリティで視聴数が決まってしまうだろう。
そこで一見非政治のVtuberを解説しても、ネームバリューが何か知らないと、全く観てはもらえない時代に突入している。
例えばロシア語Vtuberのリローシャには東大、キズナアイやらミライアカリには先駆者としてのオーソリティーがある。
これら新規で金銭コストを控えつつVtuberをやるなら、Unityが現実的になるだろう。
しかし、そのUnityも習得コストが高いのである。
ではそのUnity習得コストを避けてカスタムキャストを使えば、後出しジャンケン可能なドワンゴの規約という壁があり、規約の壁に引っかかると構築したコンテンツ全てを失うことになる。
そうしたコストを考えると政治Vtuberの利用はUnityを習得するしか無いのだが、そのコストに見合った成果を得られるかという要素を考えると、全くVtuberに前向きな気持ちは湧かないのが本音である。

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