韓国観光客を歓迎した道職員に対するクレームに武井議員が危惧2️⃣

日韓外交が極めて険悪な中、互いの国を行き来するというのはやはり勇気や根気が要るもので、国同士の関係が悪くなってるからこそ「民間では歓迎の意思を示さなくちゃ」と懸命になっているのが北海道の現状である。
「欧米人の客寄せれば良いじゃん!」という人が結構見受けられるのだが、航空券片道10万円以上かけて日本に来られる人は多くないわけで、だいたいそれだけお金ある人は日本のローカルな場所にはほぼ行かない。基本的に京都で止まる。実際問題、京都はお金に余裕のある人が行く傾向があるのか、京都だけは訪日外国人全体のシェアに対し、ずば抜けて欧米人が多い。それは京都に「千年の都」としてのブランド力があるから欧米人が金をかけてまで来れるのであって、京都以外では再現性が無い。
アメリカのセレブ向け旅行誌Travel + Leisure でも世界観光都市ランキングでトップ10に入るのは東京と京都だけ。アジア地区に絞れば大阪がやっと加わってくる程度だ。
逆を言えば地方勢はアジアとの繋がりを強化し、リピーターていくのがカギと言えるのだ。それゆえ、LCCが止まって流入が止まることは、経済的にもダメージが少なくないことになる。

そして有本香氏からの引用リツイートにも苦慮することになる。
「呼ぶべき客はLCCに乗ってくる客じゃない」と言うのだが、そもそもLCCが発達したから日韓の行き来がしやすくなっており、かつ円安政策や政府のインバウンド強化方針も相まって韓国人からすれば日本に観光しやすくなったという面もある。航空券料金を調べるとわかるが、新千歳空港からの場合、東京に行くよりソウルに行く方が安い。生活がかかっている身からすれば、海外の人に買い物してもらって自分の生活費を賄いたいと思うのは、ごく自然なことなのである。

「もっと金落とす客を寄せるようにしろよ!」という文句に「その金を落としてくれる客って具体的に誰?」と反論できるようなアカウントもいたが、やはり武井議員に対する罵詈雑言が多かった。
尚、リプライでたびたび「客数より客単価」と言われている。要は「韓国人の客単価が低い」という前提で「客数より客単価」と主張されているのだが、観光庁が出した訪日外国人の客単価を1日当たりで換算すると、韓国人の客単価は約18,000円/日である。これは英国人の約16,000円/日より多い。これは航空券代金があまりかからない分、他の部分でお金をかけられると見ることが出来る。
そう、客単価を総額ではなく、日当たりで見れば結構な額を韓国観光客は使っていることになる。

外国観光客を減らすための提案:円高にすること 

それでもどうしても韓国観光客を減らしたいなら、提案はある。尤も、韓国だけでなく、ほぼ全ての国からの観光客を減少させる方法であるが
それは円高を推進することである。民主党政権のように1ドル80円台まで下げることが出来れば、海外からの観光客はグッと減るであろう。
加えて日本は食料や燃料を輸入に頼っているのであるから、円高になればなるほど外国人観光客が減るだけでなく、食い物が安くなるという良い効果がある。だから「俺は韓国人観光客が来るのが嫌だ!」というのであれば、円高を推進するよう政府に提言し、その分を日本人の観光客を増やして賄うと運動を起こせばいい。

尤も、武井議員に対するリプライですら「俺が北海道に行って金使ってくる!」というコメントが見られなかったので、本当に当事者意識に欠けるというかなんというか、自民党という私にとっては歓迎しない政党の議員ながら、彼の気苦労も察してしまうものである。

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