SEALDsのヒーロー性と気骨はネット右翼が嫌うもの

最近FateのHeaven’s Feelが話題になっているが、そんな私がFateで一番好きな男性陣と言えば、言峰綺礼。
根本的に価値観が近しいため、どうも彼の発言には共感できるものが多い。
が、同時に私が政治活動家グループで、ある種の憧れを抱く対象がSEALDsだ。
この記事を執筆している現在(2019.1.20)、元山氏がハンストで点滴を受け、ネット右翼が一斉に攻撃しているのだが、今回の辺野古でも体を張って抗議しに行った元SEALDsメンバーがいると聞いて、やはり彼ららしい何かを感じている。
政党座標テストでネオリベラルに分類される私は少なくとも、経済思想においては彼らと対極だ。
彼らは社会保障の拡充を求めるタイプなのに対し、私は縮小を唱えているので、経済思想についてはまるで逆。
それでも彼らは政治思想においては自らの信念を貫くタイプなので、今でも異様なスター性がある。
出立ちは渋谷にごく普通にいそうな今風の若者。だが、信念を貫くその姿には中年層にもファンは多く、今でも彼らの影響力は強い。

105時間粘れる信念が嫌いなネット右翼

ハッキリと言おう。
ネット右翼と呼ばれる層の多くは、SEALDsのような信念を貫く若者が大嫌いだ。これはネット右翼の年齢層を考えれば概ね検討もつく。

ネット右翼の多くは高度成長期からバブルの時代にかけて人生を謳歌した年代で、ちょうど日本が全盛期だった頃といえる。
この年代までは今みたいなコンプライアンスなんて観念はなくて、お父さん達の女性に対するセクシャルハラスメントは当たり前のようにあった時代だ。
特に高度経済成長期と言えば、今日の慰安婦問題に繋がるキーセン旅行が流行ったし、平成初期など日本人観光客の海外でのマナーは悪かったそうだ。
要はそんな時代、生きて行くのに”気概”などというものは求められなかった。全盛期の頃の感覚が忘れられない”普通の日本人”な感覚だからだ。
ネット右翼の年代は佐々木弁護士のツイート通りの年齢層でほぼ間違いないと思うが、同時に彼らの職業は自営業と管理職が多い。投資家というのもよく見かける。
もちろん彼らの成功が決して楽をしたわけではないだろうが、しかし思うのが、決して彼らはSEALDsのように理念のみで動けるタイプではないということだ。

辺野古「県民投票」について5市だけが投票できないより、まず投票して賛否を問うた方が正解であろう。
わずか4日絶食し挙句は入院」とは言うが、では彼は連続5日以上の絶食に耐えた経験はあるのだろうか。恐らく無いだろう。
元山氏は単に105時間の断食をやっていただけではなく、右翼団体からの「帰れ」コールと言う名の罵声にも耐えていたのだ。
105時間の断食に加えて右翼からの罵声というのは、流石に佐川急便で連日罵声を浴びていた私でも堪え難い。それでもドクターストップがかかるまで粘れたのは、紛れもなく信念故の行動である。
確かに組織としてのSEALDsは解散した。
それでも国会前デモはかつてのSEALDsのメンバーが今も集結し、沖縄でも元山氏が奮闘している。
私は昨年4月に国会前デモに行き、SEALDsを賞賛したら大物ネット右翼の執拗なリプライを受けた(尚そのネット右翼には此方から一切政治の話をしていない)が、それはSEALDsの持つ独特のヒーロー性に対するルサンチマンなのかもしれないと感じている。

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