センシティブになった韓国に関する話題

ここ数年で韓国に関する話題は非常にセンシティブになったと感じている。
比較的懇意にさせていただいている相互フォローの人で「韓国は(日本とよく似てるから)嫌い」と言っていた人がいたが(ある意味で彼は日本もあまり好きではないと言うことでもある)、そもそもブラック企業蔓延の原因を遡れば秀吉の朝鮮出兵までは遡ることができる。
秀吉の朝鮮出兵によって朝鮮朱子学の書物が持ち帰られ、江戸時代以降に武家流にアレンジされ、明治維新後に教育勅語と姿を変えながら今日も生き残ってきた。
韓国でも日本でも財閥・大企業による搾取構造が存在するという点では近しいので、その点では日韓はよく似た面があると言えるだろう。
こんな話をTwitterでしようものなら、私は総攻撃を浴びるに違いない。
何せネットで声の大きい『普通の日本人』を相手に「日韓が似ている」などと言うのはタブーだからだ。
しかし、遡ると搾取構造を生み出すための哲学が朱子学という一本のレールで繋がる以上、どうしても日韓には似てくるところが出るのである。

韓流が韓国話題をセンシティブにした

ここ数年で韓国に関する話題がセンシティブになったのは一体なぜだろう。
1つだけ言えることは、今の日本では芸能も政治も嫌韓で意見は概ね一致している。韓国との友好を唱えるのはタブーであり、千原せいじのように「韓国とはお付き合い止めたらええんとちゃう?」と言う意見が喝采される。
それにしても「そこまで韓国が嫌いなら韓国のことを話題に出さなければ良いのに」とは右翼陣に対してよく思うのだが、それでも韓国叩きに躍起になるのはなぜだろうか。その起源の1つが韓流ブームではないかと思っている。

韓流ブームが流行った当時、私はなぜ韓流が流行るのか理解ができなかった。
当時の感情としては「韓国からはいっぱい入ってくるのに、日本から向こうに出る人間がいない」と、よく考えていたものだ。
一応日本勢では草彅剛が頑張っていたのだが、オバちゃん達は韓国のイケメンにゾッコンだったようにも思う。
と言っても私は芸能はもともと疎いし、実は韓流が流行っていた当時はアニメにも疎かったので、あくまでも私の主観的な印象でしかない(当時は佐川急便で暴力漬けの毎日だった記憶が・・・)。
ただ、有り体に言うと、韓流ブームに対するコンプレックスが在特会を生んだと言うのは間違いないと思っている。
少なくとも多くの日本人にとって、韓国は自分達より圧倒的に格下の存在であった。
それが民主化をし、ソウルオリンピックをやるようになり、少しずつ経済も成長し始める。一方で日本は下降気味であり、日韓の差は縮まりつつある。
そう言えば私の洗濯機はサムスンだが、コレもかれこれ10年以上使っている。思えば洗濯機を買ったのも韓流ブームの頃。当時のサムスンは今ほど名前も知られていなかった安いだけのメーカーだったが、今や日本でモバイルインターネットの基地局まで持っていたりするのだから、この10年での韓国の伸びは凄まじい。
今もそうだと思うが、多くの日本人にとって、韓国は自分より格下のはずだと言う潜在意識が存在する。その優位が揺らぎ始めたキッカケが韓流ブームではないかと思っている。
そう言った意味では本当なら台湾もまた、どこか日本人は格下に見ているのではないかと思うのだが(台湾は親日といった「親日」という言い方が正に「日本を立ててくれてる」いう親分的な見方に思うが)、台湾とは外交的問題がなかったために、問題が表面化しなかったのではないかと考えている(そもそも日台は断交中である)。
韓流ブームでたくさんのイケメン韓国人が、日本で稼ぐようになる。そこにコンプレックスを抱いた者たちが在特会周辺に集まり、それを放置すること幾年か。第二次安倍内閣のスタートと共に、一気にテレビ界まで嫌韓が浸透したように感じている。
そして今日も順調に日韓関係は悪化中である。

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