「#ソノタノミクス」改竄によって上がったように見せかけたGDP

アベノミクスと言えばその前身はレーガノミクスにあったわけだが、かの政策は失敗していたことは知る人は知っているだろう。
やり口としては概ね似ており、福祉を削減し、法人税を減税し、かつ軍事費には財政出動するというところまで同じである。
私はよくよく「安倍政権は緊縮財政はやっていない」と言っているが、建設や軍事には大いに財政出動しているわけで、PB黒字化の目標はどこへやら、結局は20年度の達成は不可能というところで纏まったらしい(ロイターより)
ところで安倍政権と言えば、2019年に入った瞬間「勤労統計」の不正調査が明るみに出た。
ここに更に輪を掛けて出た嫌らしい事実がGDPの改竄であった。

引用リツイート元に書かれているが、アベノミクスが始まってから統計の算出方法が変わり、その他という項目が異様に伸びたこと。
これによって過去最高のGDPを記録しているというのだから、それは景気の実感を感じられないはずだ。
GDPとは言うなれば売上を稼ぐ力で、GDPが上がっているならそれなりに景気回復はしている・・・はずなのだ。
ところが「売上を稼ぐ力が上がってるはずなのに家計消費は落ちている」というおかしな現象が起こっている。

家計とは言うなればエンドユーザー。
売上を稼ぐ力が上がっているなら、極端に輸出に頼っていない限り、家計も伸びるのが普通ではないか。
ところがエンドユーザーは物を買い控えているのだから、今までと同じやり方でGDPを計算していたら、せいぜい横ばい。寧ろ落ちているのが自然なのである。
それが2月に入って早々に、GDPが改竄されたデータであるとバレてしまった。
昨年か一昨年のパターンだと、ここで北朝鮮のミサイルが飛んでくる頃合いであるが、皮肉にも今回は飛んでこないような気がしている。
個人消費を伸ばすには、実質賃金の上昇は必要不可欠だ。
付加価値型ビジネスが中心の現代では、手取りが増える=即支出も増えるとは限らないが、名目賃金の上昇率に対し、物価が上がったために買い控えが進んでいるのだ。
安倍政権の施策に異次元緩和があるが、これは輸入品の価格を釣り上げる。食料の7割を輸入に頼る日本では、必然的にエンゲル係数が上がることになり、生活品以外への買い控えを促進させる。
果たして改竄前のやり方で統計をとったら、GDPはどうなるのであろうか。
きっとアベノミクスの失敗がより分かりやすく見えてしまうのではないかと感じている。

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