どこが法治国家?:日本は人治国家だと証明した3つの法律

日本は法治国家では無い

あれは法律概論の講義だったか。
東洋大学の授業を受けた時、講師の先生は「日本は法治国家じゃない」と言っていた。
日本の世間で生きていると、まっこと日本が法治国家ではないことをよくよく痛感している。

アッキード事件の異名を与えられた公文書改ざん事件、森友学園問題では、安倍政権は2019年の2月に至る現段階を持ってもなおお咎めはなく、政権は続投している。
このまま憲法改正に突き進むのは時間の問題であり、それを止める手段は無いだろう。
それにしても憲法とは本来、権力者を縛るための法律なのだが、その権力者が憲法を無視して改憲を行おうとし、それを支持する勢力も約半数いると思うとなかなか痛い。

しかし、どうしてそんな具合になるかと言えば、日本が法治国家では無いからだ。
別に政治に限った話ではなく、普段の生活においても、日本は法治国家では無いという事が日本で生きる上で把握しておかなければならない事である。

日本で守られない3つの法律

日本が法治国家では無い事の証明は、会社に行けばよくわかる。
毎日のように実感できるものでは無いが、ネットが発達して問題を調べられる今、労働に関係する場面では守られていない法律が”代表的なもの”だけで3つもある。
具体的に言ってみよう。

①労働基本法
②派遣法
③未成年者飲酒禁止法(20歳以上で就職した場合は除く)

パッと見だけで3つもある。
まず労働法。もう皆まで言うことはない、サービス残業だ。
いや、サービスに対しては本来、対価が発生するべきだから、この場合は無賃残業とか、残業代搾取と言うべきであろう。

次いで派遣法。一般派遣においては、派遣会社の社内選考だけで派遣させるスタッフを決定しなければならない。派遣先は派遣スタッフを選考してはいけないのだ。
ところが現実には派遣先が選考に関わっている。派遣先が選考に関わる場合、派遣業社は単なる人身売買企業となるために禁止されているのだが、わかっての通り守られていない。

そして最後は未成年者飲酒禁止法。何を隠そう、私は破っている。と言うか、破らされていると言った方が正しい。
私は高卒就職組なので、初年度の忘年会ではまだ未成年。じゃあ未成年であることを理由に、先輩から薦められる酒を断ればどうなるかと言えば、お叱りが飛んでくるのである。
探せばまだあるだろう。
雇用機会均等法、刑法(主に社内暴力)、職業安定法(大抵派遣法や刑法の同時違反がセット)と挙げれば違法のオンパレードだ。

なお、私は偽装請負をさせられた経験もあるが、これなど派遣先の事前面接もあったので、もう派遣法・職業安定法違反(労働者供給事業に該当)、刑法抵触(脱税)と、違法のトリプルパンチである。
ちなみにかつて勤めたコールセンターでは、就業規則に反する「業務エリアでの食事」を行う者が普通にいた。
東芝の粉飾決算以降、データ改ざんや不正が相次いで発覚する事態になっているが、そもそも日本の習慣に「ルールを守る」と言う概念はない
空気を読むと言う概念があるだけだ。コンプライアンスという観念は言葉飾りなのだ。

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